IKTT :(クメール伝統織物研究所)森本喜久男
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アンケート

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先日、日本の大学生の女性が訪ねてきた。ゼミの研究テーマでやはり研究所の活動を取り上げたいと。彼女曰く、研究所の活動は他のNGOと少し違うようだ、それがなぜそうなのか、それを研究したいと。
滞在期間は1週間。さっそく彼女のまな板に乗せられた研究所。彼女の調査は、スタッフのアンケートをとることから始まった。通訳はマネージャーのロタ君。すごいと思ったのは、100名の研究所のスタッフにインタビュー、アンケートをとり終えた。15歳から70歳まで、300名の内の100、三人に1人。これはなかなか出来そうで出来ないこと。その採り終えたアンケート用紙のコピーをいただいた。読み終えて、感心したり、エーと驚くことがあったり。普段仕事の中で、一人一人と接しているから、なかなか個人の夢や希望みたいな項目は知る由もない、だからこのアンケートは、それを知る良い機会になった。
研究所には、シンガー、そう歌手になりたいと思っている女性が2人いることが判明した。シエムリアップの憧れの職業、観光ガイドになりたいと思っているのも数名。それから、ちいさな雑貨屋さんをやりたい、美容院をやりたいなども数名。でも将来の夢に、家族といっしょに暮らしたいと言うのがあった。彼女は、母親が亡くなり、お父さんはあたらしい女性と再婚、いっしょには暮らしていない。研修生の幸せの基準は、まず飯が充分食べられること、そして家族が健康であること、そして近所の人たちともいさかいがないこと。それが平均?的な彼女たちの、夢なのである。そのシンプルな基準に何とか達している研修生は3割ほど。しかし、家族に病人を抱えている研修生も多く、それが経済的な負担になっているケースも逆に3割ほどいるのではないだろうか。だから、彼女たちが充分に食べられることにたいする切実な願いは、たぶん今の日本の人の生活観では理解しづらいかもしれない。
日頃、あえて数字にしていなかった統計も取ってみた。総勢310人、女性283人男性37人。既婚62、そのうち18人が寡婦、小さな子供をつれて研究所に働きに来ている。未婚258人のうち、両親がいないが21人。まだ10代で妹、弟を研究所のわずかな給料で養っている女性もいる。そして父親がいない女性は77人。年齢的には、10代が半数を占める、70歳代は3人。あらためてこの数字を見ながらいろいろ考えさせられた。

更新日時 : 2003年7月16日 16:25

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