IKTT :(クメール伝統織物研究所)森本喜久男
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染の苗木

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自然の染めは、自然の恵みという。しかし、恵みだといってもらってくるだけでは途絶えてしまうもの。自然に帰すことをすることで次の恵がある。森は人の手が入ることで生かされる、そしてそこから恵を得ることができるもの。それは、単純な自然保護論とは異なるものである。
研究所では、伝統の織物を復元する過程で、その伝統を支えてきた自然環境の存在に気がついた。豊かな自然環境が、豊かな伝統の織物を支えてきた。そして、研究所ではその再現のために、戦争の混乱の中で人の手により壊されてきた自然環境を復元することで、織物の復元を実現するプロジェクトに取り掛かり始めた。それが「伝統の森」計画である。
ここ数年、研究所の裏庭で、苗木の準備を進めてきた、その数はまだまだ僅かなものである。しかし、その小さな一歩をすでに踏み出すことが出来たと思う。伝統的に染色の素材として使われてきた、ブロフーと呼ぶオトギリソウ科の木。この木は、反日陰の環境で育つ。何回かの失敗を重ねながら、知りえてきたことである。そして、数年やっとそのブロフーの苗木を「森」現場に植えることが出来た。そのための木漏れ日のある小さな林を準備した。そして、カイガラムシが育つための寄生樹。あらたに、グワバの木が使えることがわかった。そして、苗木の準備をやはり一年前に始めた、そして昨日その苗木を100本ほどだが、森に届けた。
まだはじまったばかりの、森の再生計画。

更新日時 : 2003年9月19日 08:31

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