IKTT
IKTT :(クメール伝統織物研究所)森本喜久男

メコンにまかせ Vol.052

2005/11/12_____________________________________________________Vol.052

INSTITUTE FOR KHMER TRADITIONAL TEXTILES
____________________________________ http://www.esprit-libre.org/iktt/

みなさま、クメール伝統織物研究所の森本喜久男です。
久しぶりに、少し長いレポートを送ります。

【養蚕の村で起きていること】
カンボジアシルクフォーラムという団体がある。カンボジアでシルクを扱う
NGOやショップが集まり結成された。わたしたちIKTTも参加している。
ここ2年ほど、年に一度シエムリアップで開催されている「カンボジア・シル
クフェア」も、この組織が中心になって開催されている。
先日、そのシルクフォーラムのミーティングが、シエムリアップからさらに
西に80キロ、プノムスロックという小さな村で開催された。普段であれば、
プノンペンでの月例が通常。そういう意味では異常事態。いったいなにが起こ
ったのか。
プノムスロックは、カンボウジュ種の黄色い生糸を、昔ながらの方法で手引
き生産している村として知られている。わたしも、96年のまだ完全に戦闘が
終わっていない頃に、はじめて訪ねた。現在、IKTTも年間1トン近い生糸
をこの周辺の村から買いつけている。発端は、その黄色い糸を、買い占めよう
とする動きが起こったことだ。シエムリアップにあるアーティザンダンコール
という団体が、海外の企業からの依頼に応じて黄色い生糸を買い集めようと村
に常駐のスタッフを派遣し、協力する村人に寝具を配ったりし始めたのだ。そ
れを知った他のシルクフォーラムに参加するNGOやショップによるミーティ
ングであった。生糸や布の供給地であるプノムスロックが、一企業に独占され
る――、そんな危機感からのミーティングだった。
パスというフランスの団体が、今回のミーティングを呼びかけた。彼らはプ
ノムスロックの生糸生産農家を約8年かけて育ててきた。アーティザンダンコ
ールも、もとはフランスからの援助(後にはEUからの援助)によって設立さ
れた団体だが(石工の養成などで知られている)、現在は空港内に大きなショ
ップを展開するなど立派な企業に変身した。一方のパスは、NGOというか純
粋に村の開発に取り組んできたところ。独占を狙うアーティザンアンコール、
それに対するシルクフォーラム。
しかし、基本は自由市場であるから、どちらも村人に強制することはできな
い。アーティザンアンコールは、前払いで生糸を買い付けを始め、村人の囲い
込みに出た。
親しい村人に聞いたところ、それになびいているのは約半分の生産農家。囲
い込みはそんな簡単にできるものではない。だが、私たちIKTTも、この周
辺の村から生糸を買っているので、囲い込みをされてしまうと困ってしまう事
情は同じである。
この生糸買占め事件の原因となったアーティザンアンコールに生糸の買占め
を依頼した企業は、以前IKTTにもコンタクトしてきたところ。しかし、わ
たしは断った。生糸という原材料の状態で海外に出すことに、現時点では賛成
できないから。依頼した企業は中東のカーぺットメーカー。現在の中国の生糸
では土足で踏んで100年持つような良質の物は作れない。生糸の質が落ちて
いる。しかし、カンボジアの黄色い生糸は品種改良されていない、シルク本来
の良さを持つ。それに目を付けたカーペット屋さんが買占めに走ったのだ。
カンボジアの黄色い生糸の良さはこれからも世界中に知られていくだろう。
そして、需要はまだまだ伸びていくに違いない。それはカンボジアの生産農家
にとっていい話ではある。しかし、利益率の低い原材料の状態で出すのではな
く、布にして売るほうが利益率は高くなる。そこまでしたほうが、村に落ちる
お金も確実に増える。
でも、カーペット屋さんの思惑はまた別。
研究所でも、「伝統の森」で、自前の生糸の生産力を上げていくことに真剣
に取り組む時期がやってきた。そんなことをミーティングに参加し考えた。


(1)小学館『駱駝』で紹介されました

11月10日発売の『駱駝』年末特大号(小学館)で、世界遺産の旅「アンコ
ール・ワット《神と仏陀の夢の跡》を旅する」という特集記事が組まれます。
その中で、わたしたちクメール伝統織物研究所が紹介されております。


(2)女子パウロ会『あけぼの』(10月号)で紹介されました

女子パウロ会発行の「あけぼの」10月号で、「森の知恵─21世紀の新しい村
作り」と題して、クメール伝統織物研究所の活動が紹介されました。


(3)福岡での現地報告会のご案内

と き:11月19日(土)午後6時半から8時まで
ところ:木香庵(福岡市中央区谷1丁目、九州大学六本松地区東隣り)
主 催:(特活)明日のカンボジアを考える会
問合せ:Tel 092-851-2001藤田/Fax 092-821-0408
メール factjp2001@yahoo.co.jp
参加費:一般500円 学生300円
※現地報告会に先立ち、同会場での布の展示と販売を行ないます。


(4)京都・法然院での展示販売と現地報告会のご案内

と き:11月20日(日)から11月23日(水)まで
10:00~16:00(ただし、初日は12:00から)
ところ:法然院
京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町(075-771-2420)
法然院ホームページ: http://www.honen-in.jp/
※現地報告会は11月23日(水)の14:00からを予定しています。


(5)マダムブロッコリークラブ「ちょこっとバザー」のご案内

11月25日(金)26日(土)に東京・三鷹のマダムブロッコリークラブ」
が行なう「ちょこっとバザー」が開催されます。このバザーの収益の一部が、
「伝統の森」再生計画に寄付される予定です。
お近くにお住まいの方は、ぜひともバザー会場に足をお運びください。

と き:11月25日(金) 11:00 ~ 16:00
11月26日(土) 10:00 ~ 16:00
ところ:マダムブロッコリーのお店
三鷹市下連雀2-5-16 1F
▼三鷹駅から 徒歩16分
あるいは南口発(1番・2番乗り場)小田急バス・京王バス
→「仲町通り」下車徒歩4分
▼吉祥寺駅から 徒歩20分
あるいは南口発 小田急バス全線
→「明星学園入り口」下車徒歩4分
http://www.geocities.jp/madame_broccoli/


(6)大阪での展示販売のご案内

大阪府池田市で1日かぎりの展示販売の開催が決定しました。
と き : 11月27日(日) AM12:00 ~ PM20:00
ところ : 大阪府池田市菅原町10-8(阪急宝塚線池田駅下車徒歩3分)
行き方:池田駅東口から国道176号線を越えて北(五月山公園方面)へ。
池田産婦人科北側の路地を東へ入る。
※周辺地図(http://www.iktt.org/event.html)
でんわ : 090-9870-5383 (担当:安田)
※ 会場に駐車場はありません。

クメール伝統織物研究所 森本喜久男
http://www.esprit-libre.org/iktt/

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研究所は、月曜から土曜日の朝8時から午後5時までです(12時から2時ま
ではお昼休み)。工房も日曜日はお休みですので、工房の見学をご希望される
かたは平日にお越しください(できるだけ事前にご予約をお願いします)。な
おショップ&ギャラリーのみ日曜日も含め午後7時まで開けております。場所
は、シェムリアップ中心部にあるオールドマーケットからシェムリアップ川沿
いに南へ約1キロ、クロコダイルファームの200メートル手前の右側です。

※なお、このメールへの返信メッセージを読むことができません。返信はご遠
慮いただけますようお願いします。
※お問い合わせに関しては以下のURLよりお願いします。
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●発行
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No. 472, Viheachen Village, Svaydongkum Commune,
(Road to lake, near the crocodile farm)
P.O. Box 9349, Siem Reap Angkor, Kingdom of Cambodia

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更新日時 : 2005年11月12日 11:05

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