IKTT :(クメール伝統織物研究所)森本喜久男
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2度目のバンコック

死者の門」からのつづき:

実は、そのカルメットにいた研究所のスタッフは、一ヶ月のカルメット病院の治療では治らず、脳から膿を流しながら、バンコックの病院に転院した。それから約2週間。回復して無事にシアムリアップに戻って、半身不随になった左手と左足のリハビリをしながらすごしていた。

そして2ヶ月、再び頭の傷口から出血。バンコックの病院に再入院することになった。ほんとうに気が重い。治って欲しいという気持ちと、その治療費のことを考えると。でもここで途中下車は許されない、途方にくれる彼女の家族の顔を見ながら、バンコックに向かった。

バンコックの病院は、旅行保険などの患者を対象にしているのだろうか、とても高い入院費用を請求してくる。前回、明細をみて驚いてしまった。だから、こんかいは保険が無い、そのことを担当の医師に直接、説明。医師も好意的で、入院は最小限にして、あとは近くのサービスアパートメントから通院することを了解してもらった。この医師は、脳外科の著名な先生らしい、近隣の国からも彼を頼って手術に来る人がいるようだ。

病院で付き添いながら、カンボジアの人たちが自国で治療が受けられるような医療施設と環境ができるように早くなって欲しいと思う。彼女と同じようなケースで亡くなった人がたくさんいることを、バンコックから戻ってから知った、そして、あらためてそんなことを強く思うようになった。

更新日時 : 2006年08月24日 19:09

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