IKTT
IKTT :(クメール伝統織物研究所)森本喜久男

開墾

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伝統の森の現場の周辺は日々様変わりしている。

シエムリアップもここ数年、町も見違えるように変わってきた。そして、やはり観光バブルと呼べるのかもしれないが、物価や土地の値段がほんとうに数倍から数十倍にまで上がり始めた。中国や韓国からのお金が入ってきていると聞く。そして、バブルは当然のことながら加速していく。

人がそのスピードに、時にはついていけなくなるのではないだろうか、そんな心配をするようになってきた。観光で町の人たちの仕事が増えて、全体としての生活のボトムアップは確実にしているのだから。決して、それを否定するわけではない。研究所に、仕事を求めてやってくる人たちも、一時期のような、生活苦からの悲惨さは消えたように思う。

もちろん人々の生活は、いぜん大変な状況にあることにかわりはないのだが。でもボトムアップした分、みんなの表情にゆとりが出てきたように思う。でも、近郊の農家の人たちが持っていた農地を売り、大金を手に入れ、その目つきが変わっていく、そんな人たちも見かけるようになった。

伝統の森周辺も、シエムリアップの街から25キロも離れているところだけれども、バブルが始まっている。土地の値段も一桁は変わり始めた。そういうのに敏感なガイドさんが、「森本はいまとても金持ちになった」と説明する。でも研究所の土地は、わたし個人のものではない。でもそんなことにみんなの関心がいくようになってきている。

プノンペンの人たちが、伝統の森の周辺の土地、というか、シエムリアップの郊外の土地を買い始めているらしい。所有者が変わった土地にブルトーザーが入り、僅かに残っていた雑木林も焼かれ、消えていく。そんな、光景を良く見かけるようになった。

アンコールワット周辺も、道路の拡張のためか、樹齢200年ほどの道沿いの木がたくさん切られはじめている。そんな樹齢100年、200年の木を簡単に切らないでほしいとおもうけれども。それも時代の流れなのだろうか。少々道路なんて、まっすぐでなくてもいいじゃないかと思ってしまう、のだが。

町中が、少し浮き足立った、そんなシエムリアップの最近である。


森本喜久男

更新日時 : 2007年4月 3日 23:49

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