あたらしいステージにむけて
IKTTのみんなは、今日からお盆休み。いつものことだが、少し早く帰省するタケオやカンポット州からなどの遠距離グループを送り出し、そして地元や周辺のバッタンバンなどから来ているグループもここ数日、それぞれの田舎に向けて帰省を始めた。
財務担当のリナと、銀行にあるお金のみならず、わたしのポケットのお金まで、IKTTの有り金すべてをみんなの給与に支払うために準備した。それでも昨日は修羅場。なかには、家族を抱えてバッタンバンまで帰るのだが、どうしても足りないからあと20ドル出してくれ、と。そんな最後の攻防もなんとか終えることができた。
今朝は、行きかう車やバイクの数も少なく、町も静かな朝を迎えている。その静かさのなかで、この間の一連の出来事を、思い出していた。
「伝統の森」への移住組のための住宅や電気、水の確保などのインフラ整備にはじまり、そのシエムリアップからの送り出しと、定住へのサポート。森の村には小さな雑貨屋さんもオープンさせた。いわばこれは村のコンビ二。森の村に暮らすみんなのために、最低限の生活利便性は確保しておきたい。そして蚕祭りの準備。その直前には、蚕が多湿で大量に死んでしまう出来事があり、その対応に追われた。蚕祭りに蚕がいない、と叫びながら。そして、無事蚕祭り。そして、ホノルルへの行商の旅。そんな一連の仕事を終えて、ほっとしたところである。
ホノルルでは、いろんな新しい出会いがあった。いつも、行商の旅を重ねながら思うのだが、じつはそんな新しい人との出会いが楽しみでもある。
シエムリアップに戻ってみると、新しい動きを感じさせるメールが届いていた。来年にはアメリカ東部ニューヨークに近い大学で、まだこれからだけれども、小さなエキシビションができるかもしれない。そんな動きも出てきた。そして、IKTT Gernmany の人たちも、来年の展示会準備のために、いろいろと動き始めてくれている。
そんなばたばたとしていた数日前、パリから素敵なニュースが届いた。今年5月、ドイツのハノーヴァーとパリに行商に出かけた。パリでは、フィガロやマリクレールなどからの取材を受けた。そして、それが10月号の「マリクレール・メゾン(marie claire maison)」で紹介されているというものだった。
マリクレールの、おそらくファッション系のカメラマン氏だと思うのだが、軽くポーズをとらされての撮影があった。その写真がページに載っている。なにより嬉しかったのは、その記事のタイトル。LE MAITRE DE LA SOIE(ル・メートル・ドゥ・ラ・ソワ)、英語ならTHE MASTER OF SILK、シルクのマスター。
近代養蚕の発祥の地ともいえるフランスのリヨンの人たちのいまも続く誇り、それを知るパリの人たちから、この称号をいただいたことは、わたしにとってとても光栄なこと。はや25年、この黄色いシルクとかかわりながら、いまたどり着いた地点である。
更新日時 : 2007年10月11日 09:11



