戦争の後遺症
4月のカンボジアのお正月。田舎に里帰りしていたスタッフも職場にすこしづつ戻り始めた。
最近のみんなの話題は、やはりあがり続ける物価。米の値段がほぼ3倍から4倍。例年の昇給もそれにあわせて、3倍4倍というわけにはいかないが、一律10ドルから15ドルは昇給させることにした。少しは足しになるだろうか。合計すれば4千ドル以上のの給与支払いが増えることになる。決して楽なことではない。でも、研究所のみんなの仕事への熱意をそぐことはできない。
最近のみんなの話題は、やはりあがり続ける物価。米の値段がほぼ3倍から4倍。例年の昇給もそれにあわせて、3倍4倍というわけにはいかないが、一律10ドルから15ドルは昇給させることにした。少しは足しになるだろうか。合計すれば4千ドル以上のの給与支払いが増えることになる。決して楽なことではない。でも、研究所のみんなの仕事への熱意をそぐことはできない。
今日は、ひさしぶりに伝統の森で全体ミィーティングをする予定。そんな、みんなの熱意を問うために。この約一月半、わたしは森の桑畑を荒らしに来る水牛と闇夜の中を追いかけっこしてきた。捕獲した水牛は7頭。とぼけて、取り戻しにくる水牛の持ち主に、つぎに侵入してきたら、返さないし殺して食べるからと警告。村の駐在さんにもきてもらい、誓約書にサインをしてもらった。
伝統の森に暮らす、研究所の若い衆たち、彼らと一緒に追いかけっこをしながら気がついたことがある。それは、彼らは兵隊と同じで、号令をかけないと動かない。というよりは動けない。彼ら自身が兵隊の経験があるわけではないが、彼らの父親がそうで、それを見ながら育ってきたのだろう。だから、号令がないと眼の前を水牛が歩いていようと、何もしない。これも、長い内戦の後遺症といえなくもない。
これまで、伝統の森の桑畑は外から侵入してくる水牛や牛に、荒らされ続けてきた。この悪循環を断つためのミィーティングでもある。IKTTの伝統の森の住人の一部にこれらの水牛の持ち主とつながっている者もいることがわかってきた、闇夜に紛れて、外に通じる扉を開けている、そんな彼らへの反省も含めての会議。
昨年のこの時期は、森の木を切って売る住人がいた。そして、そんな彼らがいなくなり、今年は水牛に桑の葉を食べさせる住人。伝統の森の、新たなステージに向け更なるステップアップを願いながら、正月も返上して、闇夜の森の中を走ってきた。そんな日々も、これで一段落。このおかげか、森の住人たちへの号令のコツを会得してしまった。
更新日時 : 2008年4月21日 07:08



