IKTT
IKTT :(クメール伝統織物研究所)森本喜久男

雨にもめげず

雨季も最後。例年のことなのだがシエムリアップ川の水位が上がり、シエムリアップの作業所は一階部分が浸水、水の中。

例年なら、10月のはじめにやってくるのだが、今年はなぜか9月の半ばには浸水。数日で過ぎていくものが今年はもう1週間になる。もうしばらくは、引きそうにない。これも自然の出来事、それさえも受け入れながら暮らす日々。

伝統の森も沼の水位が上がり、道路も一部冠水している。第5エリアの野菜畑への踏み板の仮設橋も水の中。1キロほどの遠い回り道をしなければならない。でも、野菜畑に暮らす家族は、足下30センチの水にめげずに、橋を渡ってくる。

森から一週間ぶりにやってきたシエムリアップ。驚いたことに、研究所の外、いつもは車が停まっている所に、ござをひきみんなが仕事をしている。いつもの場所は水の中だから、当然だが、でも見ているとみんな楽しそう。お菓子を売る屋台も並び、ピクニック気分で仕事をしている。

黄色いシルクがくるくると回る糸車。砂糖椰子の葉でかごを編む人たち。そして、絣の括り組も、並んで仕事をしている。道路際での、デモンストレーションのよう、通りかかる外国人の旅行者が足を止めて作業に見入っている。そして、織り機の並ぶいつもの作業所では、足下20センチの水深にもめげず、織り機にすわり、織りに励む織り手たち。

そんな、いわば洪水?にもめげず楽しそうに仕事をする彼女たちの姿を見ながらそのたくましさにあらためて感動してしまう。近くの電柱には、いつものハンモックも揺れている。そして、笑い顔。

更新日時 : 2008年9月29日 08:15

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