IKTT
IKTT :(クメール伝統織物研究所)森本喜久男

【メコンにまかせ】IKTT [クメール伝統織物研究所]Vol.134

2008/11/30___________________________________________________Vol.134 IKTT [INSTITUTE FOR KHMER TRADITIONAL TEXTILES] ______________________________________ http://iktt.esprit-libre.org/

みなさま、IKTT(クメール伝統織物研究所)の森本喜久男です。
 福岡、東京、京都と、駆け足で報告会をこなし、シエムリアップに戻って
きました。それぞれの報告会にお越しいただいたみなさま、そして各会場で
お手伝いいただいたみなさま、本当にありがとうございました。

●暖かいまなざしを、
 最近、伝統の森で、みんなの仕事ぶりを見ていてふと思うことがある。
 それは、日々の仕事の流れのなかではIKTTのみんなが、それぞれの役割を
自覚して、自律的に動いているということだ。一日わたしがあえて顔を出さ
なくても、作業は進んでいく。
 幸いなことに、まだ達成できていない課題といえるものは山ほどあるにせ
よ、大きな心配事もとりあえずはすぎ、ある意味での安定した状態になって
きたといえる。
 シエムリアップの作業所も含め、約350人からの、そしてその子供たち
も入れれば、400人を超える人たちが動いているなかで、それはとてもう
れしいことといえる。
 来年で、研究所の活動も、95年から数えれば15年目になる。
 布の完成度はまだ決して十分ではない。もう一息のところにたどりつくま
で、あと数年はかかるように思える。でも、あるレベルに達することができ
たことは間違いない。
 先日、シエムリアップでカンボジアのシルク関係者の国レベルの集まりが
商業省の大臣を迎えて開催された。その日の午後にはその関係者全員が、I
KTTの伝統の森へ視察に来られた。
 そのときも、ナランやトールやガエットなどのIKTTの主要メンバーが
視察者に自信をもって活動の紹介をしている。その姿を見ながら、その成長
の姿をみながら、わたしは、不思議な達成感を感じていた。ほんとうにうれ
しいこと。
 今年の初め、伝統の森で深夜に桑の葉を食べるために浸入してくる水牛を
一人で追いかけていたことなど、もう昔話のような気がする。しかし、そん
なここ数年のいくつかの内外の山を超えながら、いまここにたどり着くこと
ができたのだと思う。
 そして、2003年から数えて6年目の今年からは、伝統の森の住人たち
と、伝統の森の村が、シエムリアップ州政府から正式に村として認可を受け
住民票を起こし登録することができるようになった。何もない、荒地を開墾
しながら作ってきた村、それが公的にも認められたことになる。これはたい
へんうれしい出来事といえる。
 でも、ことわざにあるように、ここで気を抜くことはできない、と思う。
本当に自立した、伝統の森の村が、そのみんなの村が住人たち全員が胸を張
れるような、そんな村にこれからしていきたいと思う。
 これを読んでいただいている皆さんへ。
 あらためてこれからもIKTTの活動への、暖かいまなざしを送っていた
だければと思う。


(1)「IKTTカレンダー2009」できました
 IKTTジャパンの協力により、「IKTTカレンダー2009」ができ
あがりました。価格は1000円、A5判(上下に広げ、A4判サイズで使
用)という仕様はこれまでと変わりません。
 IKTTジャパンのWebサイトでの注文受付も、まもなく開始します。
 昨年同様、東京都内では、神保町の「アジア文庫」、高円寺の「茶房・高
円寺書林」そして西荻窪の「信愛書店」での取り扱いも始まりました。

▼アジア文庫(千代田区神田神保町1−15内山ビル5階)
http://www.asiabunko.com/
▼茶房・高円寺書林(杉並区高円寺北3−34−2)
http://www.geocities.jp/fuzainoisu/shorin.top.html
▼信愛書店(杉並区西荻南2−24−15)
http://park12.wakwak.com/~tks/furhon.htm

 また、このカレンダーのデザインを手がけていただいている山田英春さん
のブログ日記(lithosの日記・2008-11-27付)でも、わたしたちの活動につ
いて触れていただいています。

▼lithosの日記(2008-11-27付)
http://d.hatena.ne.jp/lithos/


(2)「伝統の森」の現在(いま)を伝えるDVD制作中
 9月の14日〜15日に「伝統の森」で開催した、蚕まつりとその前夜祭
のファッションショーなどの映像を含む、「伝統の森」の現在(いま)を紹
介するDVDを制作中です。詳細については、追ってご案内することになり
ますが、年が明ける頃にはリリースできるよう、編集作業を進めてもらって
います。みなさま、ご期待ください。


(3)フランス・トゥールーズでの展示会、開催中
 パリ、リヨンに続き、アジア・ボヤージ主催するギャラリー「エスパスア
ジア」でのトゥールーズでの展覧会が開催中です。開催期間は9月12日か
ら2009年1月3日までです。ヨーロッパ在住の方、期間中に現地を訪れ
る予定のある方、ぜひとも会場にお越しください。

□ L'ESPACE ASIA / ASIA VOYAGES
□ address: 1, rue Croix Baragnon, 31000 Toulouse
□ phone: 0033 (0) 5 61 14 51 50
□ email: toulouse@asia.fr


(4)「伝統の森」にショップがオープンしました
 新たに、「伝統の森」に、ショップがオープンしました(シエムリアップ
のショップ&ギャラリーが移転したわけではないので「伝統の森」にまで足
をのばす時間のない方は、これまでどおりシェムリアップのショップへお越
しください)。
 森のショップの営業時間は朝7時から夕方4時までです。お越しになる場
合は、できるだけ事前にご連絡をお願いいたします。
 なお、「伝統の森」では農作業が中心となるため、全体の作業開始が朝7
時、作業終了を4時としています(昼休みは11時から1時まで。日曜日は
森の仕事も工房もお休みです)。
 なお、現在のところ、「伝統の森」のショップではクレジットカードはご
利用になれませんので、あらかじめご了承ください(シエムリアップのショ
ップでは、クレジットカードもご利用いただけます)。


(5)『カンボジア絹絣の世界』発売中
 『カンボジア絹絣の世界〜アンコールの森によみがえる村』が、NHKブ
ックスから発売になりました。前著『メコンにまかせ』から10年、ようや
くかたちにすることができました。多くの方たちから、続編は出さないのか
とたずねられておりましたから、これでようやく肩の荷がひとつ下ろせたよ
うな気がしております。
 この『カンボジア絹絣の世界』には、これまでわたしたちが取り組んでき
たこと、現在のIKTTの状況、そして「伝統の森」再生計画が目指してい
ることなどについて、かなりていねいに書いたつもりです。染め織りに関す
る描写もできるだけ書き込みました。巻末には「IKTTの絣布ができるま
で」と題し、桑の苗を育て、養蚕をし、生糸を引き、それを括り、染め、織
り上げるまでの工程を、写真とともに簡潔に説明したページもつきました。
本文中には「伝統の森」の位置をプロットした「シエムリアップ周辺図」と
現状でいちばん詳細な「伝統の森」の見取図も掲載されています。
 前著『メコンにまかせ』は、わたしがタイを訪れ、黄金の生糸に出会い、
そして東北タイの村びとたちと試行錯誤しながら染め織りを手がけてきたこ
とと、カンボジアユネスコのコンサルタントとして「カンボジア絹織物の現
状調査」を担当したことで、カンボジアの伝統織物が置かれた現状を知り、
その結果としてタコー村で伝統的養蚕の復活プロジェクトに取り組み、そし
てIKTTを設立するに至るまでのことが記されています。いわば、IKT
T前史とでもいえる内容でした。
 今回の『カンボジア絹絣の世界〜アンコールの森によみがえる村』が出版
されたことで、IKTTは何をやっているところなのか、そして森本はこれ
から何をしようとしているのか、というみなさまの疑問に対する、ひとつの
回答とさせていただけるのではないかと思っております。
 お近くの書店でお求めになり、お読みいただければ、幸いです。
□ 書 名:『カンボジア絹絣の世界〜アンコールの森によみがえる村』
□ 著 者:森本喜久男
□ 発行元:NHK出版(NHKブックス1102)
□ 価 格:970円(+税)
□ ISBN:978−4−14−091102−0 C1339


(6)"FRONTLINE/WORLD"ウェブサイト公開のご案内
アメリカの公共テレビ局PBSの「FRONTLINE/WORLD」というドキュメンタリー
番組で私たちクメール伝統織物研究所が紹介されました。「Cambodia: The
Silk Grandmothers 」というタイトルでまとめられています(英語版の番組
ですが、わたしはインタビューに日本語で答えています)。この番組は、ウ
ェブサイト上でも公開されています(約13分)。以下のURLから、ご覧に
なれるはずです(再生にはQuicktimeあるいはRealplayerが必要とのこと)
▼「Cambodia: The Silk Grandmothers」
http://www.pbs.org/frontlineworld/rough/2007/06/cambodia_the_si.html

____________________ I N F O R M A T I O N _________________________

★ショップ&ギャラリーの営業時間のご案内★
シエムリアップのIKTTのショップ&ギャラリーの営業時間は朝8時から
夕方6時まで(年中無休)です。工房の見学を希望されるかたは、平日の朝
9時から夕方5時まで(正午から午後2時までは昼休み、日曜日はお休み)
の間にお越しください(できるだけ事前にご予約をお願いします)。

★★シエムリアップIKTTまでの歩き方★★
オールドマーケット(プサー・チャー)の南側にあるタ・プローム・ホテル
の玄関前に立ち、右斜め前の方向に、道路を挟んで流れるトンレサップ川に
沿って進みます。川岸には遊歩道が整備がされています。道なりに(つまり
川に沿って)歩くこと5〜6分で、右手前方に「クメール伝統織物研究所」
と日本語と英語で書かれた看板が見えてきます。ここがIKTTです。(左
側にクロコダイルファームの看板が見えたら行き過ぎてしまいました。お戻
りください)

★★★「伝統の森」ショップの営業時間のご案内★★★
新たに、「伝統の森」に、ショップがオープンしました。森のショップの営
業時間は、朝7時から夕方4時までです。年中無休ですが、お越しになる場
合は、できるだけ事前にご連絡をお願いいたします。(アクセス方法につい
ては、以下の「伝統の森」への道のりをご覧ください)
 なお、現在のところ、「伝統の森」のショップではクレジットカードはご
利用になれませんので、あらかじめご了承ください(シエムリアップのショ
ップでは、クレジットカードもご利用いただけます)。

★★★★ピアックスナエン・「伝統の森」への道のり★★★★
「伝統の森」は、シエムリアップの町から北へ約30キロ、車で約1時間の
ところにあります。アンコールワットを右に見て進み、アンコールトムの南
大門をくぐり四面仏の尊顔が微笑むバイヨン寺院を通り越し、さらに北へ。
プリアカン寺院の門前を過ぎて道路が大きく右にカーブした先に、左に折れ
る一本道が現われます。この道を約10キロ、途中何度か川を渡り、左手の
木立の間にお寺が見えたらすぐ先の道を右へ。曲がり角に設置してあるIK
TTとMORIMOTOの名前の入った緑色の看板を確認してください。こ
こから約4キロ、ふたたび川を渡り、しばらく行くと右手に「伝統の森」の
入口が現われます。
※2008年7月現在、シエムリアップの町から「伝統の森」までタクシー
で往復40〜50ドルが相場です(郊外に向かうタクシー料金は、シエムリ
アップ基点での往復運賃を請求されるので、片道でも料金は同じです)。な
お、シエムリアップからアンコール遺跡群へ向かう途中で立ち寄る通行証の
チェックゲートで「ピアックスナエンの養蚕の村へ行く」と説明すれば、通
行証を購入しなくてもゲートを通過できるはずです。
※『カンボジア絹絣の世界』p.116 の「シエムリアップ周辺図」にも、「伝
統の森」の位置がプロットされております。こちらも参考にしてください。

2008年11月30日
クメール伝統織物研究所 森本喜久男

●発行
IKTT (INSTITUTE FOR KHMER TRADITIONAL TEXTILES)
No. 472, Viheachen Village, Svaydongkum Commune,
(Road to lake, near the crocodile farm)
P.O. Box 9349, Siem Reap Angkor, Kingdom of Cambodia

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※このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』
 を利用して発行されております。【 http://www.mag2.com/ 】
mag2 ID: 0000070073
Copyright (c) 2008 IKTT All rights reserved.
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更新日時 : 2008年11月30日 10:03

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