IKTT
IKTT :(クメール伝統織物研究所)森本喜久男

【メコンにまかせ】IKTT [クメール伝統織物研究所]Vol.140

2009/2/06____________________________________________________Vol.140 IKTT [INSTITUTE FOR KHMER TRADITIONAL TEXTILES] ______________________________________ http://iktt.esprit-libre.org/

みなさま、IKTT(クメール伝統織物研究所)の森本喜久男です。

●森の出勤時間
 森の朝、「伝統の森」の村に暮らす人たちがまず、それぞれの仕事場にや
ってくる。そして、自転車通勤の近くの村の女性たち。最近は、子連れのお
母さんが、本当に多くなった。そして、森での朝の仕事が始まる。
 それは7時。男たちの多くは、建設途中の、伝統の森学園「飯田学校」の
現場へ。コンクリートの柱が立ち、レンガが積み終え、壁塗りや屋根へと、
その作業は進んでいく。
 でも、実はこの朝7時。なかなか時間どおりには始まらない。この時期だ
と、みんなの作業が本格的に開始するのは、7時半。それは、周辺の村から
やってくる織り手たちも同じ。
 今は2月。でも8月ごろだと7時にはみな動き始めている。じつはこれ、
冬至と夏至。そう、太陽の日の出の時間に関係している。カンボジアの日の
出の時間は、今ごろだと6時を少し回ったころ。一年で、約30分の開きが
ある。8月ごろであれば、5時半を過ぎたごろから夜が明け始める。
 そう、「伝統の森」のみんなは、時計の7時ではなく、太陽の日の出とと
もに7時ごろに仕事を始めていくのである。それを知らないころは、時計を
見ながら、もう出勤時間なのに遅刻をしているな、と思ったりしていた。そ
して、彼女たちに聞くと、いや、いつも同じだよという答えが返ってくる。
 そんな変化する自然の中で、太陽や月、そして潮の満ち引きに従いながら
生きている人たちなのである。
 それは昔、日本の農家の壁に365日、一年カレンダーというのが架けら
れているのを発見したときの気持ちに似ている。
 でも、退社時間は時計の4時きっかり。ものの5分もすると、みんないな
くなる。まあ、それもよし。


(1)大阪「ギャラリーゆう」での展示・販売のご案内
 大阪のドーンセンター1階の「ギャラリーゆう」でのIKTTの布の展示
と販売は、2月8日(日)までです。
 先週開催されたギャラリートークでは、会場にお越しいただいた方々の多
くが、IKTTのスカーフなどを身につけていらっしゃったとの報告があり
ました。ご来場いただいたみなさま、ほんとうにありがとうございました。

※ご注意※
「ギャラリーゆう」の開設時間は、平日(火曜〜金曜)は11時から19時
まで、土曜と日曜は11時〜18時30分までになります。

【展示と販売】
□と き:1月14日(水)〜2月8日(日)[月曜美は休館]
     11時〜19時[火〜金]/11時〜18時30分[土・日]
□ところ:ドーンセンター(大阪府立女性総合センター)
     大阪市中央区大手前1−3−49
□会場へのアクセス:
天満橋駅(京阪/地下鉄谷町線)1番出口より東へ約350m、または大阪
城北詰駅(JR東西線)2番出口より、土佐堀通り沿いに西へ約550m。

▼会場(ドーンセンター)へのアクセス
http://www.dawncenter.or.jp/shisetsu/map.html


(2)雑誌「ソトコト」で、シルクのブランケットが紹介されています
 現在発売中の雑誌「ソトコト」(3月号)の「モノコト」というコーナー
で、IKTTのシルクのブランケットが取り上げられています。昨年12月
に「伝統の森」を取材されたフォトグラファーの在本彌生さんによるご紹介
です。在本さん、ありがとうございました。


(3)「IKTTカレンダー2009」発売中
 今年もIKTTジャパンのみなさんの協力で、IKTTの2009年のカ
レンダーができ上がりました。染師としてのわたしの本来の仕事でもある、
ローケツ染めの布の写真も入れていただきました。IKTTの活動を紹介す
るカレンダー、ぜひ皆様のそばにおいていただければ幸いです。
 価格は1000円、A5判(上下に広げ、A4判サイズで使用)という仕
様はこれまでと変わりません。
 なお、昨年と同様、東京都内では神保町「アジア文庫」、高円寺「茶房・
高円寺書林」そして西荻窪「信愛書店」でも取り扱っていただいています。

▼アジア文庫(千代田区神田神保町1−15内山ビル5階)
http://www.asiabunko.com/
▼茶房・高円寺書林(杉並区高円寺北3−34−2)
http://www.geocities.jp/fuzainoisu/shorin.top.html
▼信愛書店(杉並区西荻南2−24−15)
http://park12.wakwak.com/~tks/furhon.htm


(4)「伝統の森」にショップがオープン
 「伝統の森」に、ショップがオープンしました(シエムリアップのショッ
プ&ギャラリーが移転したわけではないので「伝統の森」にまで足をのばす
時間のない方は、これまでどおりシエムリアップのショップへお越しくださ
い)。
 森のショップの営業時間は朝7時から夕方4時までです。お越しになる場
合は、できるだけ事前にご連絡をお願いいたします。
 なお、「伝統の森」では農作業が中心となるため、全体の作業開始が朝7
時、作業終了を4時としています(昼休みは11時から1時まで。日曜日は
森の仕事も工房もお休みです)。


(5)『カンボジア絹絣の世界』発売中
 『カンボジア絹絣の世界〜アンコールの森によみがえる村』が、NHKブ
ックスから発売中です。
 前著『メコンにまかせ』から10年、ようやくかたちにすることができま
した。多くの方たちから、続編は出さないのかとたずねられておりましたか
ら、これでようやく肩の荷がひとつ下ろせたような気がしております。
 この『カンボジア絹絣の世界』には、これまでわたしたちが取り組んでき
たこと、現在のIKTTの状況、そして「伝統の森」再生計画が目指してい
ることなどについて、かなりていねいに書いたつもりです。染め織りに関す
る描写もできるだけ書き込みました。巻末には「IKTTの絣布ができるま
で」と題し、桑の苗を育て、養蚕をし、生糸を引き、それを括り、染め、織
り上げるまでの工程を、写真とともに簡潔に説明したページもつきました。
本文中には「伝統の森」の位置をプロットした「シエムリアップ周辺図」と
現状でいちばん詳細な「伝統の森」の見取図も掲載されています。
 前著『メコンにまかせ』は、わたしがタイを訪れ、黄金の生糸に出会い、
そして東北タイの村びとたちと試行錯誤しながら染め織りを手がけてきたこ
とと、カンボジアユネスコのコンサルタントとして「カンボジア絹織物の現
状調査」を担当したことで、カンボジアの伝統織物が置かれた現状を知り、
その結果としてタコー村で伝統的養蚕の復活プロジェクトに取り組み、そし
てIKTTを設立するに至るまでのことが記されています。いわば、IKT
T前史とでもいえる内容でした。
 今回の『カンボジア絹絣の世界〜アンコールの森によみがえる村』が出版
されたことで、IKTTは何をやっているところなのか、そして森本はこれ
から何をしようとしているのか、というみなさまの疑問に対する、ひとつの
回答とさせていただけるのではないかと思っております。
 お近くの書店でお求めになり、お読みいただければ、幸いです。
□ 書 名:『カンボジア絹絣の世界〜アンコールの森によみがえる村』
□ 著 者:森本喜久男
□ 発行元:NHK出版(NHKブックス1102)
□ 価 格:970円(+税)
□ ISBN:978−4−14−091102−0 C1339


(6)"FRONTLINE/WORLD"ウェブサイト公開のご案内
アメリカの公共テレビ局PBSの「FRONTLINE/WORLD」というドキュメンタリー
番組で私たちクメール伝統織物研究所が紹介されました。「Cambodia: The
Silk Grandmothers 」というタイトルでまとめられています(英語版の番組
ですが、わたしはインタビューに日本語で答えています)。この番組は、ウ
ェブサイト上でも公開されています(約13分)。以下のURLから、ご覧に
なれるはずです(再生にはQuicktimeあるいはRealplayerが必要とのこと)
▼「Cambodia: The Silk Grandmothers」
http://www.pbs.org/frontlineworld/rough/2007/06/cambodia_the_si.html

____________________ I N F O R M A T I O N _________________________

★ショップ&ギャラリーの営業時間のご案内★
シエムリアップのIKTTのショップ&ギャラリーの営業時間は朝8時から
夕方6時まで(年中無休)です。工房の見学を希望されるかたは、平日の朝
9時から夕方5時まで(正午から午後2時までは昼休み、日曜日はお休み)
の間にお越しください(できるだけ事前にご予約をお願いします)。

★★シエムリアップIKTTまでの歩き方★★
オールドマーケット(プサー・チャー)の南側にあるタ・プローム・ホテル
の玄関前に立ち、右斜め前の方向に、道路を挟んで流れるトンレサップ川に
沿って進みます。川岸には遊歩道が整備されています。道なりに(つまり川
に沿って)歩くこと5〜6分で、右手前方に「クメール伝統織物研究所」と
日本語と英語で書かれた緑色の看板が見えてきます。ここがIKTTです。
(左側にクロコダイルファームの看板が見えたら行き過ぎてしまいました。
お戻りください)

★★★「伝統の森」ショップの営業時間のご案内★★★
新たに、「伝統の森」に、ショップがオープンしました。森のショップの営
業時間は、朝7時から夕方4時までです。年中無休ですが、お越しになる場
合は、できるだけ事前にご連絡をお願いいたします。(アクセス方法につい
ては、以下のピアックスナエン・「伝統の森」への道のりをご覧ください)

★★★★ピアックスナエン・「伝統の森」への道のり★★★★
「伝統の森」は、シエムリアップの町から北へ約30キロ、車で約1時間の
ところにあります。アンコールワットを右に見て進み、アンコールトムの南
大門をくぐり四面仏の尊顔が微笑むバイヨン寺院を通り越し、さらに北へ。
プリアカン寺院の門前を過ぎて道路が大きく右にカーブした先に、左に折れ
る一本道が現われます。この道を約10キロ、途中何度か川を渡り、左手の
木立の間にお寺が見えたらすぐ先の道を右へ。曲がり角に設置してあるIK
TTとMORIMOTOの名前の入った緑色の看板を確認してください。こ
こから約4キロ、ふたたび川を渡り、しばらく行くと右手に「伝統の森」の
入口が現われます。
※2009年1月現在、シエムリアップの町から「伝統の森」までタクシー
で往復40〜50ドルが相場です(郊外に向かうタクシー料金は、シエムリ
アップ基点での往復運賃を請求されるので、片道でも料金は同じです)。な
お、シエムリアップからアンコール遺跡群へ向かう途中で立ち寄る通行証の
チェックゲートで「ピアックスナエンの養蚕の村へ行く」と説明すれば、通
行証を購入しなくてもゲートを通過できるはずです。
※『カンボジア絹絣の世界』p.116 の「シエムリアップ周辺図」にも、「伝
統の森」の位置がプロットされております。こちらも参考にしてください。

2009年2月6日
クメール伝統織物研究所 森本喜久男

●発行
IKTT (INSTITUTE FOR KHMER TRADITIONAL TEXTILES)
No. 472, Viheachen Village, Svaydongkum Commune,
(Road to lake, near the crocodile farm)
P.O. Box 9349, Siem Reap Angkor, Kingdom of Cambodia

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※このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』
 を利用して発行されております。【 http://www.mag2.com/ 】
mag2 ID: 0000070073
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更新日時 : 2009年2月 6日 22:48

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